道路整備費用は車利用者が負担すべきである――アゴラは都市論を語るなよ、馬鹿なんだから… @agora_japan

 
また「アゴラ」が馬鹿な事を書いている。前に書いた本ブログの「池田信夫(アゴラ)と上杉隆の違いが分からない――アゴラもデマ情報だらけ、訂正せよ、サイトを閉鎖せよ」の記事でも、僕は一度「アゴラ」を批判しているのだけど、また「アゴラ」は性懲りもなく、醜い「上から目線」を、恥ずかしげもなく披露しているw。晒しておこう。

銃規制は是か非か」(2012年12月21日、アゴラ編集部)より(下記)。

「道路整備費用は車利用者が負担すべき」賛成16%・やむを得ない51%・反対28%
Garbagenews.com
宅配便とか物流の多くは道路を通って運ばれてるわけで、クルマの利用者ばかりが使ってるわけじゃありませんね。あまねくすべての人が恩恵をこうむっている。そうした前提があれば、こういう考えに対する態度も決まろうってことなんだが、やむを得ないがそうすべき、という人を合わせると67%以上もいます。なんちゅう公共心のなさ。これが今の日本人です。


すごいですねぇ。「アゴラ」のこの尊大な自信は一体どこから来るのでしょうかw。いつも不思議に思います。自分こそが「公共心」に溢れた理想的な「日本人」である、と心底信じているようですw。相変わらず「アゴラ」は傲慢です。

また、上記の「アゴラ」からの引用の「宅配便とか物流の多くは道路を通って運ばれてるわけで、クルマの利用者ばかりが使ってるわけじゃありませんね。(後略)」云々は前にどこかで聞いた事があるよな、という強烈なデジャヴに襲われたのだけど、これは今や壊滅寸前の民主党(笑)が3年前の衆院選マニフェストに掲げていた「高速道路無料化」政策で使った論理と寸分違わず同じですね。でも、もしあのまま「高速道路無料化」が実現していたら日本はとんでもない事になっていたでしょう。

民主党の“短所”がデタラメなマニフェストを掲げた事であるとしたら、民主党の“長所”はそのデタラメな政策を取りやめた事だと僕は思っています。これは正当に評価されていい事です。後からあれは間違っていたと気付いたならば、きちんと理由を説明して政策を変更するという事ができる事も「政治家」の重要な資質の一つです。その意味で、民主党政権の後期(野田政権)は良かったと僕は思っています。ま、民主党マニフェストを実現しなかった、国民との約束を反故にした事が今回の衆院選の大敗の原因であると言われているのだけど、僕は逆に国民(有権者)の側が、政治家が政策を変更する事に対してもっと聞く耳を持つべきだと思っています。それこそが“成熟”した民主主義の姿だと思います。

それと、上記の「アゴラ」で紹介されている「Garbagenews.com」の「「道路整備費用は車利用者が負担すべき」賛成16%・やむを得ない51%・反対28%」(2012年12月19日)の記事から少し引用すると、「(前略)新設道路や既存道路の管理運営補修などには、すべて費用が必要になる。この道路整備のための費用に関し、「車を利用する人が負担する」という考えがあるが、これについてどのような思いを持つかを聞いたところ、適切であるとする意見は15.8%となった。いわば「渋々同意」的な「やむを得ない」とする意見がもっとも多く51.4%で、ここまでが賛意派。「不適切である」とする人は27.9%で3割足らず。他に「分からない」とする意見が4.5%ほどあり、全般的には賛意派が多い。これを世代別に見ると、若年層ほど強い賛意を抱き、反対派が少なく、歳を経るに連れて反対派が増え、賛意が減る動きを示している。(後略)」との事です。その理由は、若年層はあまり車に乗らないからだと思います。俗に言う「若者の車離れ」ですね。でも、若年層が車に乗らないでバスや鉄道等の公共交通機関を使う、または車がなくても生活できる都市部に集まって住むという事は、地球環境的には大変に良い傾向です。また、「道路整備費用は車利用者が負担」する仕組みにすると、公共交通機関の利用にインセンティブを与える事になるので、これも地球環境的にとても良い事です。「アゴラ」の人は「公共心」の名のもとに、車に乗らない若年層も道路整備費用を負担すべきであると考えているのだけど、これは要するに、「若者には公共心がない」と説教を垂れているのです。「若者の公共心離れ」を嘆いてみせているのです。ま、この手の“オヤジ”にどれだけ立派な「公共心」があるのかは僕は全然知らないけど、反論があれば僕はいつでも応じます。「公共心」があるならば、僕に反論しましょう。僕は準備万端です。

〜と言うわけで、前に僕が本ブログの「【返信】耐用年数を超えた高速道路の維持更新に税金は1円もいらない」の記事で書いたように、「ガソリン税地方税」を断行して、一般道路の道路整備費用は「ガソリン税」に基づくべきである、「ガソリン税」を経由した応益負担受益者負担)の関係をつくるべきである、と改めて主張します。

ではまた(乱文失礼)。

選挙はもういい、次は紅白だ、NHK紅白歌合戦が日本を変える――初音ミクに「千本桜」と「マトリョシカ」を歌わせろ

 
衆院選が終わった。自民党の圧勝に終わった。自民党は「国土強靱化200兆円計画」という常軌を逸した政策を公約に掲げて480議席中296議席も獲得した。そして早速、きた。「自民・二階氏、貫禄&笑顔の10選 和歌山3区」(産経新聞、2012年12月17日)の記事によると、「厚い支持基盤に支えられた二階俊博氏が10選を果たした。(中略)自民党の「国土強靱化総合調査会」の会長を務め、(中略)街頭演説などでは災害に強い国土づくりの必要性を強調し、(中略)二階氏は「郷土の期待に応え、悲願である高速道路の半島一周を実現する」と力強く抱負を語った。」との事だ。果たして紀伊半島を一周する高速道路が、今の日本に本当に必要なのだろうか。累積する日本の借金がますます累積するだけではないだろうか。言うまでもないけど、この累積する借金を返済するのは、現在の高齢者ではなく若者世代以降である。でも、これが国民の下した選択だ。自民党は白昼堂々と「国土強靱化200兆円計画」を公約に掲げて国民の審判を受けて、そして圧勝したのだ。もう誰にも止められない。

でも、選挙は社会の「飾り」である、選挙は「民主主義が正常に機能している」と見せかけるための儀式にすぎない、と冷ややかにみる事もできる。そもそも一人一票という、人間を極度に抽象化して、人間を物理的な数に還元させられる事を強いている選挙という制度は全くもって野蛮である。投票する行為には屈辱感が伴う。投票箱は牢獄だ。投票とは自分の分身(紙切れ)が収監させられるという行為なのだ。選挙はもういい。選挙とは異なる方法で私たちは民意を形づくらなければならない。とくに少子高齢化社会にある今の日本で、選挙制度が機能不全に陥るのは「世代間格差」の問題に対してである。多数決に基づいている選挙とは、人口の多い世代(高齢世代)が人口の少ない世代(若者世代)を虐げる制度である。前述の累積する借金の返済の問題の他に、例えば社会保障の給付と負担の「世代間格差」の問題も選挙制度では解決不能である。では、どうすればいいのか。

そこで、表題に書いたように、僕は今年の第63回NHK紅白歌合戦で、ボーカロイド初音ミクに「千本桜」と「マトリョシカ」を歌わせる事を提案する。紅白の出場歌手はすでに決まっているけど、サプライズで初音ミクに歌わせればいい。また、初音ミクさんは仕事を選ばないし、他の仕事とスケジュールがぶつかっていても難なくこなしてくれるに違いない。

上図は今年の「JOYSOUND」の年間カラオケランキングの集計結果(集計期間:2012/1/1〜2012/11/30)である。見ての通り、年間カラオケランキングで初音ミクの「千本桜」が第1位、初音ミクの「マトリョシカ」が第4位にランクインしている。これほどたくさんの人々に歌われ親しまれている曲を紅白で歌わないほうがむしろ不自然である。また、なぜ紅白なのかと言えば、そこには紅白でなければならない決定的な理由がある。それは紅白が「高齢者も見る」番組であるからだ。紅白は高齢世代が若者世代への関心を向ける絶好のチャンスなのだ。

もちろん、紅白で初音ミクに歌わせるだけで、前述の「世代間格差」の問題が解決するとは全く思っていない。はっきり言って、些細な余興でしかないだろう。でも、たとえ些細な余興であるとしても、世代間の交流を促す試みは矢継ぎ早に行われるべきである。選挙という人間を極度に抽象化した近代の制度では人口の多い世代が有利になるだけである。またはその反対のムラ社会的な濃密な人間関係は大都市化が進んだ現代では容易につくり出せるものではない。よって、第三の可能性を追求しなければならないのだ。そのきっかけの一つとして、今年の紅白で初音ミクに「千本桜」と「マトリョシカ」を歌わせる事を提案する。以上。

以下、YouTube動画をいくつか載せておく。

まず最初に、「千本桜」と「マトリョシカ」の公式PVです。

あと、ついでに前者の「千本桜」のその他いろいろの動画も載せておく。

「踊ってみた」(男性)

「踊ってみた」(女性)

「大合唱」

「弾いてみた」

「英語で歌ってみた」

以上。後者の「マトリョシカ」にも、「踊ってみた」、「大合唱」、「弾いてみた」、「英語で歌ってみた」はあるので、興味がある方は是非、検索してみて下さい。

ではまた。

(今回のこの記事は、前に僕が書いた「追記(2012/6/3)」の記事の一部を再編したものです。)

投票日まであと2日――日本維新の会 渡辺徹の選挙ポスターが斬新すぎるwwww

 

日本維新の会 渡辺徹の選挙ポスターが斬新すぎるwwww」(NAVERまとめ、2012年12月14日、nagare0313、上図)がツイッターで話題沸騰だった。これは面白いw。

とりあえず、以上。

投票日まであと2日。

前回の「有権者の力で政治は変わる――日本維新の会の街頭演説に行ってみた in 銀座」の記事でも書いたのだけど、僕は「日本維新の会」に投票します(キリッ)。

ま、最新の世論調査によると、国民の半数は投票先をまだ決めていないらしい*1のだけど、少なくとも「自民党」と「民主党」は100%絶対にあり得ないですね。だから、いわゆる「第3極」の中でどの政党に投票するかという辺りでの判断になるのだろうと思います。いずれにせよ、難しい判断であっても、とりあえず、皆さん投票には行きましょう。たとえ自分の考えや好みと100%一致する政党がなかったとしても、“相対的”に自分と一番近い政党に投票したらそれで十分と思います。少なくとも、棄権するよりはずっといいですよ。ではまた。

*1:衆院選投票、自民に19%=維新、民主は9%−時事世論調査【12衆院選】」(時事通信、2012年12月14日)参照。少し引用すると、「時事通信が7〜10日に実施した12月の世論調査によると、16日投開票の衆院選比例代表の投票先は自民党が19.7%とトップで、日本維新の会9.2%、民主党9.0%と続いた。小選挙区の投票先も自民が最多の24.5%で、民主10.0%、維新6.2%の順。ただ、半数近くは投票先について態度を明らかにしておらず、無党派層が政党の選択に迷っている様子もうかがえる。(後略)」との事です。

有権者の力で政治は変わる――日本維新の会の街頭演説に行ってみた in 銀座

 
「2012/12/9 秋葉原駅前 橋下徹 街頭演説 完全収録」(2012年12月9日、eyazawarock)のYouTube動画(→下の動画)より。

うーん。話が面白いw。ちなみに、僕は昨日(12月9日)街頭演説を見に行った(ははっw)。と言っても、上記の動画の「秋葉原」の街頭演説ではなくて、その前の午後1時から行われた「銀座四丁目交差点」の街頭演説(「2012/12/9 橋下徹 街頭演説 銀座」(2012年12月9日、eyazawarock、→動画)の動画を参照)のほうなのだけど、見比べると、秋葉原の街頭演説のほうが理科的で僕には面白いw。おそらく秋葉原という土地柄に合わせたのだと思う。秋葉原のほうに行けば良かったのかも。銀座はとにかくカオスっていた。「橋下氏「国民全員英語ペラペラに」…維新劣勢も銀座に大勢の聴衆」(スポーツ報知、2012年12月10日)のニュースにあるように、まさに「人、人、人で埋まった銀座4丁目、三越前の交差点。」だった。場所は歩行者天国の中央通りと歩行者天国ではない明治通りの交差点(銀座四丁目交差点)で、ただでさえ人と車でごった返している場所を、街頭演説に集まった人々が道を塞いでしまっているものだから、現場はかなり騒然としていて、橋下氏の街頭演説中も交通整理をする方々の猛々しい声と笛が終始ずっと鳴り響いていた。それでも、橋下氏の声はよく聴こえた。とても透き通っていた。僕が銀座に着いたのは1時過ぎで、ま、滅多に時間に遅れるという事はないのだけど僕には“珍しく”遅刻して(ほんとか?w)、そのため街頭演説を前方の好ポジションで見る事はできなかったのだけど、それでも、橋下氏の声は遠くにいた僕のところまでよく聴こえた。(橋下氏の次に演説した石原慎太郎氏の声はぼやけてよく聴こえなかった)。僕はかなり後方の地下鉄の銀座駅の出入口付近(和光時計塔の足元)のところで演説を聴いていた。そこはエアポケットのようになっていて混雑の少ない幸運な場所であったのだけど、僕の目の前を地下鉄駅から出てきたばかりの人々が常態的に通りすぎていて、「あ、橋下や」「見たい!」というカップルの声を幾度となく聞かされる羽目にも陥った(ワラ)。

日曜の銀座は「楽しいお買い物」をする人々でも溢れていた。更に、クリスマス前という事もあってか、行き交う人々の表情は皆、とても幸せそうだった。ま、その真っ只中で、日本の国家のシステムや社会保障制度の再構築を訴える橋下氏の街頭演説は、ある意味、相当な場違いでもあるのだけど、それでも、東京の都市の空気が持つ独特のカオス感が衝突を適切に避けながら、人のなす全てを水のようにさらりと流す事で全てを容認しているようでもあった。ある意味、とても神々(こうごう)しい場所だった。街頭演説の場所のすぐ近くでは猫の周りにも小さな人だかりができていた。人ごみのカオスの中を、悠々と犬の散歩をしている勇者もいた。歩行者天国では複数のテレビカメラのクルーが通行人にマイクを向けてインタビューをしていた。この交差点を行き交う人々の年齢層は多様で、ま、若干、家族連れは少ないように見えた事と、皆が揃って茶か黒色の同じような色の上着を纏っていた事と、買い物袋(紙袋)を提げている人の割合は少なかった事などが今日の不況感の一端を物語っているのかも知れないのだけど、それでも、銀座は日本全国の中でも最も国家への危機意識からは程遠い場所だと思う。また、銀座のあちこちには工事中の建設現場があって、この一帯はまるで旧い国家のシステムからはすでに解き放たれているかのようだった。そして、橋下氏の街頭演説の途中から太陽が照りはじめて、ただでさえカオスっている銀座四丁目交差点のこの場所に新たなキラキラとした一要素が加わった。まとめると、橋下氏の透き通る街頭演説と、交通整理をする方々の猛々しい声と笛と、無言で監視する私服のボディガードと、通りすぎるだけの人と、立ち止まって街頭演説に聴き入る人と、ひょこっと腕を伸ばして写メを撮る人と、ひょこっと脚立(きゃたつ)を立てて写真を撮る腕章をつけた報道関係者と、そして、冷やっと吹いている風と暖かい冬の日差しがあった。中でも最も印象的だったのは「日本維新の会」のビラを配っているボランティアの方々だった。表情が真剣そのもので、「日本維新の会」を本気で信じているという事がビンビンと伝わってきた。選挙とは戦争なのだ。

さて、橋下氏の街頭演説の内容についてなのだけど、よく考えてみると、僕はよそ見ばかりしていてw、辺り一帯の状況をキョロキョロと観察ばかりしていて、結局、内容はほとんど聴いていなかったかも知れない(おいおいw)。小中学校時代の授業中の悪い癖がまだ抜けていないのかも。街頭演説の内容は前述の「2012/12/9 橋下徹 街頭演説 銀座」の動画で今からでも確認できるのだけど、やはりYouTubeの動画と実際に僕が見た現場では受ける印象はかなり異なっている。それだけでも見に行って良かったと思う。ま、僕の本心には「日本維新の会」を応援したい!という動機があって、だからこそ銀座へ行ってきたのだけど、演説の途中に掛け声や合いの手を入れられるほど僕は勇者ではなくて(ははっ…)、そもそも、僕がわざわざ街頭演説を見に行くのはじつは生まれて初めての事でw、要するに“超絶初心者”で、行ってみたもののどうしたらいいのか分からなくてオロオロしていたのが正直なところです(汗)。とりあえず、橋下氏の街頭演説の終了後に、精一杯の拍手はしてきた。あと、正直のついでに、僕が政治に関心を持つようになったのは、じつはほんの数年前からで、だから例えば「小泉旋風」も「小泉フィーバー」も僕は全く知りません(ワラ)。僕が政治に関心を持つようになったのは「都市論」経由で、都市についていろいろと勉強しているうちに政治が果たす役割の重要性が分かってきたからです。と言うわけで、街頭演説の終了後は、いつもの馴染みの書店へ寄って、(前に本ブログの「土建から教育へ――日本維新の会は教育や子育て支援に力を入れる」の記事の注釈3で少し書いた)都市経済学者のエドワード・グレイザーの新著「都市は人類最高の発明である」(2012年)を買って帰りました。全部は読まないだろうけど(こらこらw)。と言うか、すごく分厚い本で、484ページもある。今朝、電車の中で最初の「日本版への序文」と「はじめに――われら都市生物」の途中まで読んだのだけど、この本は間違いなく良書です。その予感がすでにプンプン漂っています。ま、そのうちブログに書きます(たぶんw)。

〜と、話が逸れてしまったけど、元へ、橋下氏の昨日(12月9日)の銀座の街頭演説では、「自民党の圧勝」の世論調査を受けて、今回の衆院選の争点を、「橋下氏「東京では惨敗だ」 維新、石原氏と都内で支持訴え」(産経ニュース、2012年12月9日)のニュースにあるように、橋下氏は「(このままでは)自民党が圧勝だ。3年前に皆さんが落とした議員が復活してくることになる」と強調して、「公共工事をやり続け業界団体に配慮する自民党を選ぶのか、わが国の国際競争力を高める道を選ぶのか。右か左かだ」と定めています。この争点はとても重要で、これからの日本の進路を大きく左右するでしょう。前の本ブログの「政治の場としての都市――維新の会の日本近代化計画」の記事では、僕は「(前略)自民党もあり得ない。自民党が掲げている「国土強靱化200兆円計画」は全く馬鹿げています。昔の“土建国家”体質の政治に逆戻りさせてはなりません。」と書いています。前述の本ブログの「土建から教育へ――日本維新の会は教育や子育て支援に力を入れる」の記事も参照。前々回の「耐用年数を超えた高速道路の維持更新に税金は1円もいらない――笹子トンネル崩落事故を政治利用する自民党を批判する」の記事と、前回の「【返信】耐用年数を超えた高速道路の維持更新に税金は1円もいらない」の記事も参照。あと、前述のエドワード・グレイザー著「都市は人類最高の発明である」の「日本版への序文」から少し引用すると、「(前略)国が世界的な貿易ネットワークの一部なら、基本的には潜在的な食糧生産者のポートフォリオを持っていることになる。(中略)だが、優れた都市がなければ、その世界的な貿易ネットワークに参加するのは無理だ。実際、日本だって長崎や大阪や東京のおかげで世界の一部になれているからこそ、そうでない場合にくらべてずっと安全になっている。日本が最先端製品を輸出できる限り、世界中の国がかわりに大量の食糧やエネルギーを提供してくれるのは確実だろう。」との事です。よって、前述の橋下氏の「公共工事をやり続け業界団体に配慮する自民党を選ぶのか、わが国の国際競争力を高める道を選ぶのか」の答えは明らかです。今回の衆院選では僕は「日本維新の会」に投票します。投票日まであと6日。有権者の力で政治は変わる。以上です。ではまた(ドタバタ)。

【返信】耐用年数を超えた高速道路の維持更新に税金は1円もいらない

前回の「耐用年数を超えた高速道路の維持更新に税金は1円もいらない――」の記事にコメントをいただいた(下記)。

gaNeza
初めて書込みさせて頂きます。ブログ主様に御質問させて頂ければと存じます。
高速道の所有者は「日本高速道路保有・債務返済機構」という独法であり、独法は、独立行政法人通則法第2条第1項で、「国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業」を担うとあります。
ブログ主様はどのような見地から一般道路のみを公共投資の対象とするとお考えでしょうか。

まず、前回の記事ではNEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)中央自動車道を「借り受けている」と書いています。また、前回の記事で「公共投資をしなければならないのは耐用年数を超えた一般道路であって高速道路ではない。耐用年数を超えた高速道路の更新にかかる費用は利用者からの通行料金収入に基づくべきである。」と書いたのは、応益負担受益者負担*1の前提に基づくべきであると僕が考えているからです。つまり、高速道路を利用した人が通行料金を支払って、その通行料金からの収益に基づいて高速道路株式会社が高速道路の維持管理及び更新(建て替え)をするべきであるという考え方です。また、一般道路は「ガソリン税」を通じて、同様の応益負担(受益者負担)の前提に基づくべきであると考えています。[消費したガソリンの量]≒[走行距離]≒[一般道路を利用した分]なので、応益負担(受益者負担)の前提は保てていると思います。(ついでに、「日本維新の会」は今回の衆院選で「消費税の地方税化」を掲げているのだけど、それだけでは不十分で、「ガソリン税地方税化」もやるべきであると僕は思います。前回の記事で書いた「インフラ・クライシス(公共設備の危機)」を乗り越えるためにも必要な改革です。)

言い換えると、「一般道路のみを公共投資の対象とする」と言うよりは、高速道路の場合は「通行料金」によって直接的な応益負担(受益者負担)の関係をつくる、一般道路の場合は「ガソリン税」を経由して間接的な応益負担(受益者負担)の関係をつくる、という事です。高速道路と一般道路の違いは通行料金の集め方と、経営主体が民間か公共(公的機関)かというだけです。それと、なぜ応益負担(受益者負担)の前提に基づくべきであると考えているのかについては、説明がとても難しいのだけど、ま、一言で言えば、それが最も公平(フェア)であると考えられるからです。高度経済成長期の頃は、国が得た「利益」をどのように分配するのかを決める事が政治の役割であったのだけど、これからの時代は(利益ではなく)「負担」の分配を決めなければならないと言われています(ちなみに、今回の衆院選でこの事を明確に打ち出しているのは「日本維新の会」だけです。日本の現状が見えている政党は「日本維新の会」だけです)。そしてその時にどのようにして負担を分配したらいいのか、どのようにして負担を分配したら人々は納得するのだろうかを考えると、この応益負担(受益者負担)の前提に基づく事が最も単純で明快である(恣意性がなく納得してもらいやすい)のではないかと僕は思います。ま、もちろんこれが唯一の答えであるとは全く思っていませんし、公共のあり方や市場の失敗が生じる事などを考えると、一方では交通網のナショナル・ミニマムセーフティネット)を整備する事も必要不可欠であると考えています。例えば、(前に本ブログの「コンパクトシティに関するメモ(2012/11/7)」の記事で少し書いた)「交通基本法」を制定する事などです。以上です。

ま、上手く説明(返信)ができた自信はほとんどないのだけどw、いずれにせよ、コメントありがとうございます。僕の拙ブログを読んで下さってありがとうございます。ではまた!!

*1:本ブログの「大阪維新の会の「船中八策」についてのメモ書き」注釈6の記事参照(「応益説」)

耐用年数を超えた高速道路の維持更新に税金は1円もいらない――笹子トンネル崩落事故を政治利用する自民党を批判する

 
昨日、本ブログに「土建から教育へ――」の記事を書いた後に大変痛ましい事故を知った。「笹子トンネル 重さ1t以上の天井板150枚近く落下」(テレ朝news、2012年12月2日)によると、事故が起きた中央自動車道笹子トンネルの構造は、「道路から高さ約4.5メートルに、厚さ10センチほどの天井板と呼ばれるコンクリート製の板が水平に取りつけられていました。天井板の上は空洞になっていて、トンネル上部からつるす構造」になっていて、これが何らかの原因で崩落したらしい。

僕は建築畑で土木の事はよく知らないのだけど、東日本大震災等で問題となったのは「つり天井」の崩落である。大ざっぱに言えば、建築には構造部材と非構造部材がある。構造部材はメインで非構造部材は付属物(おまけ)の位置付けになっていて、耐震設計基準等では前者は厳しく法で定められているのに対して後者はかなり緩くなっている。「つり天井」は後者である。そして、震災等ではこの「つり天井」が崩落して多数の死者が出ているのだ。おかしな話だと思う。建築の設計思想が根本的に間違っているとしか言いようがない。昨日起きた笹子トンネルの崩落事故でも、これと同様の問題があるのではないかと考えられる。

また、今回の崩落事故を一般化して語る向きもある。今回の崩落事故は例えば「道路が陥没し、首都高や地下鉄は危険地帯に!? 老朽化したインフラが“モンスター”になる日」(ダイヤモンド・オンライン、2012年10月19日、神尾文彦、宇都正哲)の記事で描かれているような「インフラ・クライシス(公共設備の危機)」の始まり(兆候)であると言った語りである。これは確かにその通りだろう。インフラの耐用年数を50年と想定すると、戦後の高度経済成長期に建設されたインフラはすでに更新(建て替え)時期に差しかかっていると言ってよい。でも、注意しなければならないのは、インフラの更新にかかる費用を一体「誰」が負担するのか? という問題だ。

自民党今回の衆院選で「国土強靭化200兆円計画」を掲げている。そして、「早急にトンネル改修を=安倍氏【12衆院選】」(時事通信、2012年12月2日)によると、「自民党安倍晋三総裁は2日、宮崎市内で開かれた党の会合で、中央自動車道で発生したトンネルの天井板崩落事故に触れ、「耐用年数を超えているものは直ちに補強、改修していく必要がある。それこそ国、政府の使命だ。無駄遣いではない」と述べ、必要な公共投資は進めるべきだとの考えを強調した。」らしい。でも、忘れてはならないのは、今回の事故現場となった中央自動車道を借り受けているNEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)は民間企業なのであるという事である。なぜ一民間企業の施設の更新に公共投資をしなければならないのだろうか。そもそも一体何のために道路公団民営化をしたのだろうか。

公共投資をしなければならないのは耐用年数を超えた一般道路であって高速道路ではない。耐用年数を超えた高速道路の更新にかかる費用は利用者からの通行料金収入に基づくべきである。自民党安倍晋三総裁は公共投資すべき道路の分別ができていない、または、今回の崩落事故を自民党の「国土強靭化200兆円計画」を正当化するために政治利用している。後者であれば、悪質である。また更に、「<中央道トンネル崩落>天井のつり金具 打音検査をせず」(毎日新聞、2012年12月3日)には、「中日本高速道路は2日の記者会見で、つり金具とトンネル最上部の結合部分の点検について打音検査をせず、目視のみで済ませていたことを明らかにした。さびやボルトの緩みなど重要項目にかかわる部分の点検態勢に不備があった可能性が浮かんだ。(後略)」とある。これが事実であるならば、今回の崩落事故の原因は耐用年数ではなくて一民間企業の「過失」にあるという事になる。政府がなすべき事は、トンネルの安全維持の基準の見直しや責任の追及等であって、過失を犯したかも知れない企業に公金をジャブジャブと流し込む事ではない。

以上です。

追伸。崩落事故現場での救助活動は今も続いていて、無事に救出されることをお祈りするとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

土建から教育へ――日本維新の会は教育や子育て支援に力を入れる

 
橋下徹大阪市長 新潟駅前演説 2012.12.01」(2012年12月1日、Niipura)のYouTube動画(→下の動画)より。メモ。

(上記の動画はやや音声が悪いです。。)

橋下氏 自民との政策の違い強調」(NHK、2012年12月1日、動画あり)のニュースも参照。引用すると、「維新の会の橋下代表代行は、新潟市で街頭演説し「自民党は日本全国で公共工事をやりまくると言っているが、日本維新の会は教育や子育て支援に力を入れる」と述べ、自民党との政策の違いを強調しました。この中で、橋下代表代行は「新潟県出身の田中角栄元総理大臣のおかげで、日本はここまで高速道路*1や新幹線*2が整備され、生活に必要な最低限の基盤はきちんとできている。高度経済成長が終わったこれからの時代は、新しい政治や行政をやらないといけない」と述べました。そのうえで、橋下氏は「自民党は10年間で200兆円のお金を使い、日本全国で公共工事をやりまくると言っているが、日本維新の会は教育*3子育て支援に力を入れる。現役世代や若者世代への投資により、活力を取り戻さなければ日本は衰退する。われわれは、自民党とは違う経済対策をやって、日本を引っ張っていく」と述べ、自民党との政策の違いを強調しました。」との事です。「維新・橋下代表代行 県内で初の街頭演説」(チューリップテレビ、2012年12月1日、動画あり)も参照。とりあえず、以上です。

ところで、東京には来ないのかな。最後かな?

【メモ】

都民衆院選調査 脱原発 未来伸ばす」(東京新聞、2012年12月1日、下図)を参照。少し引用すると、「世論調査で、衆院選比例代表でどの政党に投票するか聞いたところ、(中略)トップの自民党19・9%に、民主党10・3%、日本維新の会10・2%が続く構図は変わらなかったが、結党間もない「日本未来の党」が6・2%で四番手となった。(中略)ただ、今回も「決めていない」が最も多い27・0%だった。」との事です。

あと、「比例投票先は自民がトップ〜NNN世論調査」(NNN、2012年11月18日、下図)を参照。少し引用すると、「衆議院議員選挙で投票を判断する上で、「最も重視する政策は何か」を尋ねると、「景気・雇用対策」が50.6%、「年金や医療・介護」が47.7%で多く、「財政再建」や「外交・安全保障」「子育て・教育問題」などが続いている。」との事です。(下図のグラフは、同NNN世論調査の「NNN世論調査(2012年11月16日〜18日)」の「Q 衆議院選挙」の「あなたが、衆議院選挙で、投票を判断する上で、もっとも重視する政策はなんですか?(複数回答)」より。)

産経・FNN世論調査 比例代表の投票先、維新22・4%と自民に迫る」(産経新聞、2012年11月19日)も参照。少し引用すると、「衆院選の争点を1つだけ尋ねたところ、「景気・経済対策」が33・6%でトップ。医療・年金などの「社会保障」が20・6%で続き、両項目だけで50%を超えた。」との事です。「衆院選・争点「復興」どこへ 議論の外…被災地怒りと失望」(河北新報、2012年12月2日)も参照。ではまた(ドタバタ)。

*1:本ブログの「【車載動画】太平洋ベルト地帯(東海道メガロポリス)」の記事参照(「大阪から東京へ」、→動画

*2:本ブログの「鉄道の未来学――日本の鉄道の現状と新幹線の未来」の記事参照(「九州新幹線全線開業」、→動画

*3:本ブログの「未来の巨大都市に住む人々の暮らしはどうなっているのか」の記事参照。少し引用すると、その記事では、「(前略)エドワード・グレーザーの実証分析の結果によると、(中略)21世紀の都市計画では、「教育」の環境の充実が最重要課題となるのかも知れません。関連して、「マンハッタンにサイエンス島ができそうだ!」(ギズモード・ジャパン、2011年12月27日)を参照。「スケールアウト型イノベーションが日本の地域を救う」(ダイヤモンド・オンライン、2012年5月25日)の「アイスランドにみる再生の10ヵ条」も参照。」と書いています。ちなみに、その記事で書いた、エドワード・グレーザーの著書「Triumph of the City」(2011年)は翻訳されています。興味がある方は是非。僕は読まないけど(おいおいw)。あと、「明治大学が人気No.1になった理由とは?」(@DIME、2012年11月30日)を参照。少し引用すると、「(前略)かつて明治大学といえば、古めかしい校舎に硬派な学生らがひしめくバンカラで男臭いイメージがあったものの、その姿は一転。1998年、東京・神田駿河台リバティタワーが竣工して以降、校舎の建て替えも進み、現在では都会的なタワー群が立ち並ぶ洗練されたキャンパスへと変貌を遂げている。」との事です。