エクソダスあるいは原発の自発的囚人――Exodus, or the Voluntary Prisoners of Nukes

 
たまには、国内の時事問題について書く。

では、今回の記事タイトルについて。Perfumeの「Spring of Life」(2012年4月発売)のPV(→下の動画)です。これ名曲。このPVのラストが面白い。

物語は、かしゆかエスパーカードのテスト中に引き当てたハートのマークから次のステージへと動いていく。ハートのマークをきっかけに感情が宿り始めた3人の「もしかして私たち自由になれるんじゃないか?」と思った気持ちのプログラムがコードを伝って逆流し、ラブ(感情)*1がコンピュータを侵食していくのだ。「マザーコンピュータをハッキング完了、再起動。3人は気になってたあの子に電話してデートの約束を取り付けて、お出かけ前のオシャレをして、今まで操作されていたロボットアームにネイルを塗らせる・・・と立場は逆転します。さぁデートに行こう、合コンに行こうってことになり、「これ、邪魔だから抜いていかなくちゃいけないよね」ってコードを抜いて、停止・・・勘違いだったわけですね」(田中監督

(「田中裕介最新ワーク×2! Perfume「Spring of Life」&TOWA TEI with BAKUBAKU DOKIN「WORDY」」(white-screen.jp、2012年5月29日)より引用)

短いけど、以上です(おいおいw)。

あと、「大津いじめ自殺」の問題に関しては、(僕の)別ブログの「誤算-4」と「Material World -1」の記事参照(「僕が通ってた小学校」は「教会のおまけ(慈善事業)みたいなとこだった」)。「オスプレイ」の問題に関しては、(僕の)別ブログの「VTOL機」の記事参照(「(前略)こういった軍用技術が20〜30年後の私たちの世界で実用化されていても不思議ではない。滑走路のいらない旅客機が「空間」をよりなめらかに繋ぐ。都心の高層ビルの屋上が「空港」になっているのかも」)。うーん。ま、どの問題も僕に語る資格はなさそうです。かなり浮世離れしているかも(ははっw)。ではまた。


【補足】

上記のPerfumeの「Spring of Life」のPVと関連して、前に(僕の)別ブログの「Polyrhythm」の記事で書いた、U2の「Where The Streets Have No Name」(1987年)のPV(→下の動画)とペット・ショップ・ボーイズ(PSB)*2の「Where the Streets Have No Name (I Can't Take My Eyes off You)」(1991年)のPV(→下の動画)の違い(対比)を参照。


ちなみに、その記事では、「(前略)U2のPVのロケ地が自動車の都市(ロサンゼルス)であるのに対して、PSBのPVでは、アメリカ国旗のような色彩と、アメリカを象徴する記号と、自動車(の車体とランプの帯)が主要なモチーフとなっている。(ピンク色の女性はアメリカ建国におけるヨーロッパからの移民、ニールにキスする女性はマリリン・モンロー、黄色のダンサーは混血が進む現在のアメリカを表していると思う)」、「U2は自動車の都市の中心(ダウンタウン)で自然回帰的なパフォーマンス(ゲリラ撮影)を敢行することによって「エクソダス(Exodus)」を志向しているとすれば、PSBはあくまで現代(現在)の自動車的な世界観へ「自発的に囚われること(Voluntary Prisoner)」を志向しているのかも知れない。(これのパクリデス)」、「PSBがU2の曲に「違う曲」(→動画)を合成してカバーしたのは、ユーモアなのか、大国アメリカに対するイギリス(PSB=イギリス人)からのアイロニーなのかは微妙。」と僕は説明しています。

下図は建築家のレム・コールハースの「Exodus, or the Voluntary Prisoners of Architecture」(1972年)のコンセプト・ドローイングの一つです。直訳すると、「エクソダスあるいは建築の自発的囚人」です。「補足」は以上です。

*1:(僕の)別ブログの「Computer City」の記事参照(「(※要請により歌詞削除)」(→動画)、「「愛」とは計算できないものという意味では「計算」の反対語ではあるけど、都市/建築の専門家が都市への愛を語るべきかどうかという倫理はいずれ考えてみたい。「愛」とは思考できないことを肯定すること(思考を中断させること)でもあるから。(もちろん僕は「愛」を否定してない)」)

*2:本ブログの「廃県置藩――Abolition of the ken system」注釈4、「未来の巨大都市に住む人々の暮らしはどうなっているのか」注釈11の記事参照(ペット・ショップ・ボーイズ)。ウィキペディアの「ペット・ショップ・ボーイズ」の項も参照。少し引用すると、ペット・ショップ・ボーイズは「(前略)歌詞を含め、様々な社会的事象を風刺した楽曲を作ることも得意である。ニール自身の体験が基になっている宗教的な曲「It's a sin」(→動画)などは、その代表作である。また、1991年のソヴィエト連邦崩壊にインスピレーションを受け、社会主義リアリズム的な表現(→画像)を取り入れた ...と見せかけたミュージックヴィデオの「Go West」(→動画)が高い評価を得ている(実際には1970年代にまだ同性愛に寛容でなかったニューヨークを拠点としたメンバーのうち2名のゲイを含むグループ、ヴィレッジ・ピープルが、ゲイのメッカであるサンフランシスコへの憧れを歌った曲(→動画)のカヴァー)。他にもU2の「Where the streets have no name」をHi-NRG調にした上で、他の曲(ボーイズ・タウン・ギャングがカヴァーした「君の瞳に恋してる」(→動画))とメドレーにするなど、その奇想天外な発想で注目を集めることが多い。なお、このカヴァーを聴いたU2が激怒し、両者の関係が最悪な時期があったが、その後和解したという。」との事です。本ブログの「廃県置藩――Abolition of the ken system」注釈4の記事参照(「東西冷戦終了後の1993年には「Go West」(→動画)という曲をリリースして旧ソ連全体主義を皮肉っている。」)。あと、前述の「ゲイのメッカであるサンフランシスコ」に関しては、(僕の)別ブログの「フロリダ」の記事参照(「リチャード・フロリダは、(中略)「クリエイティビティ」が集中する都市は、どのような都市であるのかを、事細かく検証していくのだけど、(中略)要するに、「ゲイ」や「オタク」が溶け込めて、自分たちの好きなように生きていける場所(都市)である、ということですw。」)。前回の「米Twitter本社はどこに移転したのか」の記事も参照(「Twitterは現在までに何度か本社を移転しているものの、実はサンフランシスコからは一度も出たことがない。」)